自己破産の基礎知識

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自己破産についての基礎知識

自己破産とは

  ご自身の収入や財産で支払わなければならない借金等(債務)を支払うことができなくなった場合に、持っている財産をお金に換えて、各債権者に債権額に応じて分配、精算して、破綻した生活を立て直すことを目的としている制度です。

 

 

管財人選任事件とは

裁判所が選任した破産管財人が、破産者の財産を調査・管理し、お金に換えて債権者に分配するという破産手続です。

同時廃止事件とは

破産者の財産が少なく、これをお金に換えても破産手続きの費用にも足りないことが明らかな場合に、破産管財人を選任せずに、破産手続き開始決定と同時に破産手続きを終了させるという破産手続のことです。

自己破産のメリット・デメリット

◎メリット◎

  • ・今ある借金がなくなる

 


×デメリット×

  • ・財産を手放す必要がある。
  • ・破産後、信用情報機関に事故情報が載るため、一定期間銀行やクレジット会社から借入を行うことができなくなる。
  • ・一部の職種(弁護士、公認会計士、税理士、司法書士、後見人、保険外交員、警備員、株式会社や有限会社の取締役等)では、破産手続の開始により失職する可能性がある。
  • ・一度免責許可を受けると7年間は再度の免責許可が受けられない

 

自己破産手続の流れ

STEP1■受任通知発送 弁護士が受任した旨の通知を行うことで、貸金業者からの直接の督促が止まります。

STEP2■必要書類の収集 自己破産手続を申立てるために必要な書類を集めます。給料明細や源泉徴収票、退職金計算書(退職金がない旨の証明書)、預貯金通帳の写し、生命保険証書・解約返戻金計算書、車検証、家計状況を記した書面、陳述書などです。申立てる裁判所によって必要な書類が異なりますので、具体的には申立てる裁判所で確認する必要があります。

STEP3■破産手続開始・免責許可の申立て 管轄の裁判所(原則として、債務者の住所地を管轄する地方裁判所(又はその支部)に申立てます。住民票上の住所と現住所が異なる場合、現住所を管轄する地方裁判所に申立てることになります。

STEP4■破産手続開始決定 破産手続開始決定がされると、官報に公告がなされます。

※ここで同時廃止が決定された場合は、STEP8に進みます。

STEP5■管財人の選任 裁判所が、破産手続開始決定と同時に、破産者の財産を管理するために破産管財人を選任します。
破産管財人は、弁護士が選任されることがほとんどです。
破産管財人は、
①破産財団の占有・管理、
②破産原因と破産財団の調査、
③破産債権の調査、
④破産財団の換価、
⑤別除権・取戻権・財団債権への対応、
⑥契約関係の処理、
⑦訴訟関係の処理、
⑧否認権の行使、
⑨経理関係の処理と税金の報告、
⑩債権者集会での報告
などの業務を行います。

STEP6■管財人との打ち合わせ 管財人から、申立人本人や申立代理人に対して、破産原因や破産財団に関するヒアリングが行われます。この際、申立時に提出した資料の他に追加で資料を提出するように宿題をだされることも少なくありません。

STEP7■債権者集会 裁判所で、裁判官、管財人、申立代理人、申立人、債権者(多くの場合出席しません)が集まって行われます。
まず、破産管財人から、収支や財産に関する報告行われます。その後、特に問題がなければ、免責審尋に移ります。

STEP8■免責審尋 同時廃止の場合、裁判官から破産者に対して、氏名や住所・本籍等の確認と、免責審尋の意味や免責の決定についての説明、免責許可となった場合の注意事項などの説明等がなされます。
管財人選任事件の場合は、債権者集会に引き続く形で行われ、管財人から免責に関する意見が述べられ、それを聞いた裁判官が、特に問題がなければ事件終了の決定を行うことになります。
免責の手続では、債権者に免責に関する意見を述べる機会が与えられることになっていますので、稀に債権者から免責に反対する旨の意見が出されることがあります。

また、以下のような行為があった場合、免責を受けられないことがあります。
①債権者に害を与える目的で、自分の財産を隠したり、債権者に不利益に処分したり、その価値を減少させた場合
②クレジットで買ったものをすぐに安い値段で質入れしたり売り払って現金化した場合
③特定の債権者を優遇するような返済や担保の供与をおこなった場合(偏頗弁済)、
④浪費やギャンブルなどの射幸行為によって財産を著しく減少させた場合
⑤既に借金の返済が困難であるにもかかわらず、あたかも返済能力に問題がないかのように債権者を信用させて、お金を借りた場合
⑥財産に関する書類を隠滅、偽造、返送したり、虚偽の債権者一覧表を出す等した場合
⑦過去7年以内に免責を受けたことがある場合
等です(これらを「免責不許可事由」といいます。)。
免責不許可事由があっても、裁判所が相当と判断すれば裁判所の裁量によって免責許可の決定がでることがあります(「裁量免責」といいます。)。

STEP9■免責に関する意見申述期間の経過 免責に関する意見申述期間は、裁判所によって変わりますが、少なくとも1か月以上の期間が設けられるのが通例です。

STEP10■免責許可決定 免責に関する意見申述期間が経過すると、裁判所から免責許可決定がでます。免責許可決定がでると、官報に公告されます。

STEP11■免責決定の確定 債権者等から不服申立がないまま、免責許可決定が出た旨官報に公告された翌日から2週間を経過すると、免責許可決定が確定します。

自己破産についてのよくある質問

Q.裁判所にいく必要はありますか。

A.あります。自分で自己破産の申立てをした場合でも、弁護士に依頼した場合でも、裁判所に一度も行かずに手続を終えることはできません。
ですが、弁護士に依頼した場合、ご自身が裁判所に行く回数は最低限に抑えることができます。基本的には同時廃止手続であれば、免責審尋期日の1回、少額管財手続であれば、債権者集会と免責審尋が行われる日に1回出廷してもらうほか、破産管財人との面接に行ってもらうことになります(破産管財人との面接は、破産管財人の事務所で行われることが多いです。)。


Q.裁判所の破産手続には、どのような服装で行けば良いですか。

A.社会人として常識ある服装であれば、スーツでなくとも大丈夫です。


 

Q.破産をすると、持っている財産を全て債権者に分配すると聞きました。だとすると私は、1円もお金を持てないのでしょうか。

A.99万円以下の金銭(現金)については、自由財産といって、原則として破産者が保有することができます(破産法34条3行1号、民事執行法13条3号、民事執行法施行令1条)。

また、99万円を超える資産についても、破産者の経済的更生に必要不可欠であるという特段の事情が認められれば、自由財産の拡張によって、保有が認められる場合があります。

 

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